INNOMAG bookmarks
vol.5 古本市!!
こんにちは、司書の前畑です。
先日INNOMAGでは生徒、教職員から本を募り古本市を開催しました。
読み終えた本や大切にしてきた本が新たな読者へと手渡される機会となり、期間中は多くの生徒や教職員が足を止め本との出会いを楽しんでいました。
「今はよくわからないけど、いつか使えるかもしれない!」と言って経営学の本を手に取る生徒や、来室してから古本市をやっていることを知り、走ってお財布を取りに行き息を切らせて7階まで駆け上がって大喜びで本を吟味する生徒(そんなに興奮する?)などがいて、私達も盛況ぶりに大変嬉しくなりました。そんな私は、横で生徒たちに「これ私が持ってきたんだよ」「私の持ってきた本が全然売れなくて…」などと言ったりして普通にうるさがられたりしていました。
この古本市での売り上げはすべて「ブックサンタ」へ寄付しました。「ブックサンタ」は、認定NPO法人チャリティーサンタが全国の様々な困難によって体験格差を抱える子どもたちに本を贈るため書店と連携してスタートした社会貢献プロジェクトです。こちらへの寄付として、5冊の本を子どもたちに送ることができました。これらの本が誰かの心に寄り添い、読む楽しさや希望につながることを願っています。
本を提供してくださった皆さん、古本市に参加してくださった皆さんの協力あってこそのとても温かな企画となりました。
今後もINNOMAGでは、本を通じた学びやつながりを大切にした取り組みを続けていきたいと思っています!
vol.4 INNOMAGでクリスマスイブに読書会
こんにちは。司書のMです。
新しい年が始まり、早くも半月が経ちました。
INNOMAGでは昨年末、5年生(高校2年生)4名と司書による読書会を行いました。
課題図書は、高瀬隼子著『おいしいごはんが食べられますように』。
この作品は第167回芥川賞受賞作品です。職場でそこそこうまくやっている二谷、皆が守りたくなる存在で料理上手な芦川、仕事ができてがんばり屋の押尾。仕事でミスをした芦川を二谷が慰めたことで始まる職場恋愛と、二谷に芦川へのいじわるを提案する押尾とのままならない微妙な人間関係を「食べること」を通して描く傑作です。
日本人は「食」に対するこだわりがすごいよね、という話から始まり、登場人物たちの人間関係、どのキャラクターに共感できるかなどでとても盛り上がりました。三度の食事を感謝して食べる、皆で食事をとることの大切さなど日本人の食への意識の高さは他の国と比べても群を抜いていると思います。確かに結婚式、送別会、忘年会などイベントごとに絶対食事はセットになっているよね、と生徒たちからも意見が出てきました。また、タイトルの「おいしいごはんが食べられますように」は登場人物の誰に当てはまる台詞なのかという問いかけをしたところ、意見が分かれて興味深かったです。
読む人の数だけ多面的に捉えられる、とてもいい作品でした。
1人で読書をしていると、ああ面白かったな、とか、この表現ってどういう意味だったのかな、と思いながらも掘り下げて考えることなく読み終わったらそこまでになってしまう読書も、こうして同じ本を読んだ者同士で膝を突き合わせて話すとそれぞれの意見が出てきてとても深みが出てきます。
クリスマスイブの午後、生徒たちが活発に本について語り合うとても素敵な時間となりました。
次回の読書会もお楽しみに。
vol.3 10/27 INNOMAG×プラネタリウム
みなさん、こんにちは。司書のKです。
今回のブログは志ら梅祭にて行ったINNOMAGプラネタリウム企画についてです。
今年度、単独企画ということで7階まで足を運びたくなる内容か、本の紹介にもつながるかという点で、会議はたいへん難航しました。
“やるならいちばん面白い企画にしよう”
9月某日、INNOMAGの挑戦がはじまりました。
プラネタリウム製作はまず、ドーム設計と投影方法を決める必要があります。
当日まで1カ月を切っていたため、布製のエアドームに無数の穴を直接開けて星座を作っていく方式は不可能と判断しました。
さいわい、投影機は司書の私物のホームスターがあります。(家庭用では1万円程度~100万を超える機体もあるようです。レンタル品もあります。)
ドーム素材を段ボールに決めたところで、展示場所の天井の高さや安全面を考慮して全体のサイズを決定し、物理担当のI先生に設計を依頼しました。
文系の司書たちにとって難しい構造計算は企画上のネックでしたが、ここは学校ならではのチームプレイです。
通常業務の合間に、業者発注した特大段ボールをひたすら図面に合わせて切っていきます。手作業で段ボールに角度をつけ慎重に切るというのはなかなか大変です。
設けられた2日間の準備期間まで組み立てることができないので、「実際に立つのだろうか……」と不安を抱えつつの日々でした。
白梅祭2日前。
いよいよ組み立て作業です。
はじめに天井の笠となる部分を貼り合わせていきます。内部は投影の映りが良くなるよう、白色の面のある段ボールを用意したため、つなぎ合わせるテープも白で統一しました。細かい配慮が見栄えを良くし、全体のクオリティに繋がります。
土台を除き3分割に分けた状態にし、下から差し込むように順に乗せていきます。
半分まで組み立てた時点で、かなり重量があり、巡回の先生方の手もお借りしながら組み立てを終えました。
3人で進める規模の企画ではないねと今さらながら無謀さに気がつく司書たちでした。
段ボールのカーブが想定より浅かったため、天井と接触してしまうアクシデントも。実際やってみて気づくことも多く、裾を広げるように切ることで対応するなど、体と頭脳を駆使しての作業となりました。
ドームと並行して本番の投影原稿を練っていきます。
プラネタリウムを何度か観に行ったことはあっても、上映する側となるととたんに難しく感じるものです。その日の星空の解説も定番ですが、白線で繋がれた星座スライドと投影機の全天回転機能を使い、有名な季節の星座を順に紹介していくことにしました。
永田美絵著『天体のふしぎがわかる 星と星座の図鑑』(ビジュアルだいわ文庫)は、星座を見つけるヒントやギリシャ神話の知識など天体情報がぎゅっと詰まっており、たいへん参考になりました。
本番当日、リハーサルをして投影機の操作確認や原稿の修正作業を行います。
当初、各回15分ほどの上映を予定していましたが、ドーム内がすぐ暑くなり、こまめな換気が必要と判明しました。投影時間を5分に見直し、対話主体のよりコンパクトな投影内容へ変更しました。
わずかな時間ながら、暗闇で同じ星空を共有することで一体感が生まれていきます。
「昔はこの星座、こう見えていた気がする」と経験を語る方や、誕生星座の話から「今月誕生日なの」と話す児童もいて、拍手に包まれた和やかな回もありました。
2日間の上映回数は80回近くなり、394名の方が上映をご覧になりました。
「教科書上の知識であったものがプラネタリウムによって体感でき、より星に興味を持てた」という感想もいただき、たいへん意義を感じる企画となりました。
我々の頭上には無数の星があり、いま目にしている瞬きは自分が生まれる前の光、なんてこともあります。
星は時間と距離を飛び越え、ロマンを与えてくれる存在です。
技術革新により、飛行士だけでなくビジネスの分野としても宇宙は注目を集めるようになってきています。
みなさんも自身の未来と重ねながら、星空に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
vol.2 7/7プレ読書会
こんにちは、司書のKです。
今回の更新は、7月に行ったプレ読書会の紹介です。
そもそも読書会ってなに? という人もいると思うのですが、基本的には、「解釈をひとつに絞らず、集まった人それぞれが自由に本の感想を語り合い、異なる視点を得る面白さを味わう」イベントです。
今回はプレ読書会ということで、INNOMAGによく来室する高校生2名に声を掛けて、江戸川乱歩の「人間椅子」を題材に行いました。
国語の授業以外では、あまり古い作品は読まないという生徒も、なんとかその場で読める短編かつ、突っ込みどころ満載な内容となっています。
著作権が切れている作品なので、無料でこちらの青空文庫からも読めます。
https://www.aozora.gr.jp/cards/001779/files/56648_58207.html(青空文庫)
※以下作中の内容に触れます。
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「人間椅子」は女流作家のもとに届いた、自称ファンの男が書いた怪文書をめぐるお話です。その描写の生々しさから「気持ち悪い」、「怖い」という感想がまず上がってくると思います。
しかし、個人的にはそこからが面白い作品です。
会の進行役として提示したのは「どこまでがフィクションか」という問いでした。
作品が書かれた時代背景を考察したり、行間を読んだり、登場人物の発言を疑ってみるなど読み方はさまざま。読書会の自由さが伝わると、生き生きと話し合う姿が見られました。
女流作家、ファンの男、女中、作家の夫が主な登場人物ですが、女中犯人説や夫変装説、乱歩の実体験では? といった意見も出て大いに盛り上がりました。
次回の読書会は秋に予定しています。
あなたも、一人では得られない読書の楽しさ、味わってみませんか?
vol.1 INNOMAGブログ、始めます。
みなさん、はじめまして。中高図書室司書のKです。
好きな本のジャンルは、ミステリー、SF、海外小説、青春小説です。
ライトノベルから国語辞典まで、おもしろそう! と思ったらなんでも読みます。
おすすめの本があったらぜひ教えてください。
このブログでは、本校舎7Fにある中高図書室、通称INNOMAG(イノマグ)の日常と本の情報を発信していきます。
よろしくお願いします!