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問いから始まる学び -生徒がつくる国内外研修旅行-

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授業・学び

― 国内外で広がる学びと国際理解 ―

今年度の研修旅行では、生徒たちが自ら問いを立て、現地で学びを深める「探究型」の学びが随所に見られました。国内外の多様な地域を訪れ、環境問題、第一次産業、文化理解、宗教観、多文化共生など、多角的なテーマに触れながら視野を広げる貴重な機会となりました。 11月上旬、一貫部5年生は国内外に分かれてテーマ別研修旅行を実施しました。今回の研修を通して生徒たちは、主体的に学ぶ力を育むだけでなく、 自然の循環や社会とのつながりを理解する視点 次世代につながる課題解決力 を大きく伸ばしました。ここで得た経験が、今後の学校生活や将来の進路に確かな力として生きることを期待しています。
沖縄自然コースは、主に「やんばる(沖縄本島北部)」を中心に巡りました。 マングローブの森では生育環境とカーボンニュートラルへの可能性、じゅごんの里やビーチクリーンではサンゴ礁の重要性と大規模な減少について学びました。「やんばる学びの森」では自然の仕組みや外来種が脅威となる理由を、体験を通して理解しました。 さらに各施設での講話では、第二次世界大戦や基地問題に起因する環境破壊と保全の歴史も学び、自然と社会のつながりについて考える機会となりました。東南植物楽園とナチュラルブルーでは、グループごとに環境改善策や未来の暮らしについてマッピングやプレゼンテーションを行い、多様なアイデアが生まれました。 事前学習では東京と沖縄の自然環境を比較し、志ら梅祭で調べた内容を発表しました。現地で得た知識・体験をもとに、事後学習では課題解決に向けた取り組みをまとめていきます。

シンガポールコースは昨年10月から始まった実行委員会で、関心のあるテーマをどう深めるかを話し合い、旅行会社への企画プレゼンテーションを実施。その後も打ち合わせを重ね、生徒主体で研修内容を作り上げました。 「環境問題や教育に力を入れている国を訪れ、現地の取り組みと日本との違いを学びたい」という思いからシンガポールを選択。マリーナバラージやビーチクリーン活動では環境保全の取り組みについて直接お話を伺いました。 シンガポール国立大学では、増え続けるプラスチックごみの現状について英語で講義を受け、大学生のサポートを受けながら解決策を英語で発表しました。現地の大学生と積極的にコミュニケーションをとったことで、自分たちの英語力にも大きな自信がついた様子でした。 研修の最後には、「プラスチックごみが多い背景には、資源が乏しく輸入に頼っていることがあるのでは」「浄水技術がより普及すれば、リサイクルに回せる資源が増えるのでは」など、生徒たちの中から現地での学びに基づく多様な考察が生まれました。