TOPICS
トピックス
第7回FIRE講演会開催報告―物語がひらく自己理解の扉 ―
授業・学び
2026年1月16日(金)、品川翔英中学校高等学校INNOMAGにて、第7回FIRE企画として京都府立大学文学部の横道誠先生をお招きし、だいまりこさんとのトークセッション形式で講演会を実施しました。
横道先生は西洋文学を専門とする研究者であり、発達障害(ASD/ADHD)や宗教2世としての当事者経験をもとに研究と社会活動を続けてこられています。40歳で発達障害と診断されて以降、当事者研究や発達障害者支援にも積極的に取り組まれています。
講演では、幼少期の読書体験、小学校でムーミンに出会ったことが物語への興味につながったこと、発達障害の特性から対人関係に悩むことが多かった一方で、漫画や物語に描かれたさまざまな人間像が、現実の人間関係を理解する手がかりになったそうです。
さらに、物語の背景にある歴史や文化への興味が自然に広がっていった過程が紹介され、それがやがて現在の文学研究につながったということを、だいさんとの対話を通じて、生徒にも分かりやすく伝えてくれました。
進路選択については、算数が苦手ながら自然科学に憧れた時期があったことや、中学校で文系志望に傾いたこと、そして大学浪人時代に図書館に通いつめ多様な作品に触れるなかで「文学を学びたい」という思いが確かになっていったことが紹介されました。そこには常に「好きなことを深め続ける」という一貫した姿勢がありました。
本校の校長が日頃から生徒に伝えている「好きなこと」「得意なこと」「社会で必要とされること」の三つが重なる部分を将来の仕事にしてほしいという考え方と重なる内容でした。
講演後には、自分たちの気づきを参加者通しで話し合いながら、学びをさらに深めようとする生徒の姿が印象的でした。
アンケートより(原文そのまま)
「自分の悩みにも関連する事だったので、とても参考になったし、悩み事が少し晴れたきがしました。」(2年生)
「自閉症やADHDについて深く知れたし、横道先生の一生についてや、外国の色々なものについても知れてとても楽しかったです。」(5年生)
「すごい人や天才と言われる人ってやっぱめっちゃ山あり谷ありなんだなーと思いました。」(2年)
「好きな事に没頭させてあげる事、親が邪魔をしないこと、の重要さが分かりました。
ただ、先生のように自分で広げられる子供ばかりではないので、大人がサポートできるように準備して待機しておくことも必要かもと思いました。」(保護者)
FIRE企画は、外部の専門家との出会いを通して自分の軸を築く学びの場です。今回の講演が、生徒一人ひとりの探究心を高め、今後の選択を支える機会となることを期待しています。