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第14回 FIRE 二次関数は世界を救うー量子コンピューターにできることー

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学び・授業

第14回FIREでは、東北大学大学院情報科学研究科の大関真之先生をお迎えし、FIREとして初めて本格的な理系テーマを扱いました。

テーマは、「二次関数は世界を救う 量子コンピューターにできること」

数学の授業で出会う「二次関数の最小値を求めなさい」という問題。多くの生徒にとっては、テストで解く一問にすぎないかもしれません。しかし、大関先生の言葉を通すと、その一問が、AI、量子コンピューター、エネルギー問題、防災、そして社会をよりよくする技術へとつながっていきます。

冒頭、ファシリテーターの代さんから生徒への問いかけで始まります。

「このテーマで、何が気になって参加したの?」

コンピューターには興味があるが、二次関数は問題を出されて解くというものだと思っていた。
量子コンピューターに興味がありどう動くのかが気になった。
進路を考える中で大関先生の名前を知った。

生徒たちの声から、理系テーマならではの前のめりな空気が生まれていきました。

大関先生が最初に投げかけたのは、「将来の夢は何ですか」という問いです。先生ご自身も高校時代にたくさんの夢を持ち、そのいくつかが今の研究や仕事につながっていると語ります。夢を持つこと。そして、その夢につながる学びのピースを今のうちに集めておくこと。その大切さが、先生の経験を通して自然に伝わってきました。

そこから話は、二次関数、最適化、人工知能、量子コンピューターへと広がります。

限られた条件の中で、よりよい答えを探す。
この考え方は、数学の問題の中だけにあるものではありません。交通、経済、防災、エネルギーなど、社会のさまざまな場面に息づいています。社会の中では「ここに二次関数を使っています」と書かれていないだけで、実は多くの場所で数学が働いている。大関先生の話は、教科書の中の学びを、社会の現実へと結び直していきました。

今回、最も印象的だったのは、大関先生と本校生徒とのやりとりです。

専門的な内容を、生徒にも届く言葉でわかりやすく説明してくださる大関先生。そこへ、生徒たちは大まかでありながらも、話の核心に触れるような問いを投げかけます。先生はその漠然とした疑問を的確な言葉に置き換え、「ここからは少し専門的な話になるけれど」と前置きしながら、一般的な説明から一気に研究の深い世界へ入っていきます。

この対話が、とにかく面白いのです。
生徒の問いが先生の専門性を引き出し、先生の言葉が生徒の理解をもう一段深いところへ連れていく。聞いている側まで、思わず前のめりになるような時間でした。

参加した生徒からは、
「二次関数と社会のつながりを学べた」
「量子コンピューターが将来への可能性を持っていることがわかった」
「難しいと思っていた量子力学が、日常生活にも関わっていると知って身近に感じた」
といった感想が寄せられました。

また、最初は難しそう、つまらなそうと思っていたものの、参加してみると「大当たりだった」と感じた生徒もいました。わかりやすい入口がありながら、その先にさらに学びたくなる余地がある。今回のFIREには、そんな知的な余韻も残りました。

AI時代には、答えを出す力だけでなく、何を問い、どのような言葉で指示し、最後に何を判断するのかが問われます。だからこそ、数学、理科、そして国語を含めた日々の教科の学びが、未来を考えるための大切なピースになります。

一方的に話を聞くだけではなく、生徒の問いによって講演が動き出す。
専門家との対話の中で、学びがその場で深まっていく。

こうした時間こそ、本校のFIREの大きな魅力です。

二次関数という身近な学習内容から、量子コンピューター、AI、社会課題、そして自分自身の未来へ。
「なぜこれを学ぶのか」という問いに、生徒たちが新しい角度から向き合う、理系FIREの力強い第一歩となりました。