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第10回 FIRE 橋爪大三郎先生「ひとはなぜ社会をつくるのか」

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授業・学び

本校にてシリーズ企画 FIRE – Future Inspired Reflective Encounters – を実施いたしました。今回は、社会学者の 橋爪大三郎先生 をお迎えし、「ひとはなぜ社会をつくるのか」 をテーマにライターのだいまりこさんとのトークセッションも行いました。

講演では、千円札やバナナを実際に用いながら、「言葉とは何か」「定義とは何か」 という根本的な問いについて、丁寧にひも解いてくださいました。私たちは、同じ言葉を共有することによって意思疎通を図り、その積み重ねの中で社会を形づくっています。普段、当然のものとして受け止めている言葉や概念をあらためて問い直すことで、生徒たちは社会の基盤にある仕組みに目を向け、思考を深めていく時間となりました。

また、生徒から寄せられた質問に対しても、橋爪先生は一つひとつ簡潔かつ的確にお答えくださいました。言葉を往還させながら概念を組み立て、目に見えない思考を少しずつ形にしていくその過程は、まさに知的探究の営みそのものであり、生徒たちにとっては、形のなかった考えが立体的に組み上がっていくような、豊かな学びの時間となりました。目の前にある事柄をそのまま受け取るのではなく、その背後にある原理や成り立ちにまで遡って考えることの大切さを、実感をもって学ぶ機会となったように思います。

 

当日参加された保護者からは、

「ことばと概念と社会のつながりについてぼんやり考えていたことを先生に言語化していただきました。著名な先生から至近距離でお話を伺える機会は貴重ですのでこれからも続けてほしいです。」

「言葉と権力と社会について、そういう関係性に着目して考えるのかと、社会のそもそも的なところに疑問を持つことに気付かされました。抽象的なことを高校生にも飲み込みやすく説明してくださったところが印象的でした。」

「ディスカッション形式で参加するのが心配でしたが、進行してくださる方がいて安心して参加できました。」

といった感想が寄せられました。

また、生徒からも、

「社会というものを自然科学・言語学など様々な面から説明していただき、とてもよい学びになりました。幼い頃から考えていた疑問への糸口や答えを分かりやすく聞くことができました。」

「著書を読んでいた先生のお話を直接聞くことができ、社会の仕組みを見つめ直す機会になりました。幅広い知識に触れられたことも印象に残っています。」

「自分の考えた観念の捉え方を認めていただけたことが嬉しかったです。質疑応答の中で考える時間があったことがとても良かったです。」

といった声が寄せられました。

今回のFIREは、社会や言葉、そして人間のあり方について多面的に考える、極めて貴重な機会となりました。橋爪先生のお話を通して、生徒たちは「当たり前」を無自覚に受け入れるのではなく、自ら問いを立て、考え続けることの大切さに触れることができました。

本校では今後も、このような出会いを通して、生徒一人ひとりが視野を広げ、思索を深め、学び続ける「LEARNER」 として成長していけるよう、教育活動を充実させてまいります。