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ホタルの夕べ~都会の真ん中でホタルが舞う~
貢献
5月29日(金)~31日(日)の3日間で、本校の施設「大井町自然再生観察園」にてホタル観賞会が行われ、3日間で3000人を超える方々にご来場いただきました。
「大井町自然再生観察園」とは、本校より徒歩10分にある、品川翔英中高の前身である小野学園女子中高の生徒たちによって造り上げられ、環境問題に端を発し、『ホタルを科学するビオトープ作りプロジェクト』を始まりとしています。
このプロジェクトのスタートは2009年に遡ります。中学2年生の生徒たちが東京農業大学と連携し、福島県鮫川村での調査を通じて「ホタルの生育環境」を科学的に学ぶ活動を開始しました。生徒たちは学校周辺を流れる立会川の水質を調査し、ホタルの生育に適した条件を分析。その成果を学会で発表し、見事準グランプリを受賞するという輝かしい実績を上げました。
さらに、校内に「ホタル自生研究室」を設置。毎日、昼休みに中学生が観察・管理を続け、ついにホタルの羽化を成功させました。
生徒たちの情熱は、自校の観察園を再整備する「ビオトープデザイン」へと発展しました。メダカ池やホタル水路、小動物の隠れ家となるエコスタックなど、各グループが知恵を絞り、生物多様性に配慮したデザインを考案しました。
この真摯な取り組みは社会的に高く評価され、2011年には「緑の環境デザイン賞」において最高賞である国土交通大臣賞を受賞しました。2012年に完成した園内には、丘陵地の地下水や井戸水を利用した水辺が広がり、まさに都市における環境共生のモデルケースとなりました。
その後も、2013年には研究室で育てた200匹のホタルの幼虫を地域の方々と一緒に放流するなど、世代を超えた自然教育の場として定着し、現在に至るまで学園全体の管理のもと、様々な場面で活用されています。
さらに、「地域住民の憩いの場にしたい」という方針のもと、毎年5月末の3日間、ホタルの鑑賞会を10年以上続けています。今年も多くのホタルが自然再生観察園内を飛び回り、来場された多くの方を魅了していました。
同期間中に開催された学園全体の同窓会には、本観察園の整備に携わり、2011年に「緑の環境デザイン賞」最高賞である国土交通大臣賞の受賞に貢献した卒業生も来校しました。当時、生徒主体で進められたビオトープづくりの歩みを振り返りながら、現在も多くの方々に親しまれている観察園の様子に目を細める姿が見られました。ホタルが舞う現在の姿は、かつてこの場所づくりに情熱を注いだ卒業生たちにとっても感慨深いものとなりました。
単なる生物飼育や環境整備にとどまらず、観察・仮説・検証・発信という探究のプロセスを実践しながら、人と自然が共生する都市環境のあり方を考える学びへと発展しています。ホタルが舞う風景を守り続けることは、生物多様性の保全のみならず、次世代を担う生徒たちが科学的視点と社会的責任を身につける教育活動として、今後も大きな意義を持ち続けるでしょう。